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2008年01月05日

古式ゆかしき 蹴鞠はじめ

 世界遺産でもある下鴨神社の境内で蹴鞠(けまり)はじめがありました。写真を撮りたくて最前列に行くまでに二時間、やっと最前列になったと思ったら、超逆光にしかも数分で行事が終わってしまいました。今年も私の人生は、前途多難でございましょうか?

古式ゆかしき 蹴鞠はじめ

 さて、蹴鞠は、原則は八人で鞠を一定の高さに蹴り上げて、落とさずに正確な動作で蹴る回数の多いのを優秀とする貴族の遊びでございます。遊びといっても、鞠は鹿革で作られた丈夫なもので、刺繍もほどこされなかなか華麗なものでございました。沓(かもくつ)、烏帽子などの専用装束もあって、蹴鞠の師範の飛鳥井家からは段階ごとの装束着用についての免許状も発行されております。飛鳥井家の格は、摂家(近衛・九条・一条・二条・鷹司)、太政大臣を極官とする青華家(三条・徳大寺・西園寺・今出川・花山院・大炊御門・久我)、大臣家((正親町三条(嵯峨)・三条西・中院)に次ぎ、大納言を極官とする羽林家とされておりました。

古式ゆかしき 蹴鞠はじめ

その頃、摂政・二条康道が、邸宅内に設けられた鞠庭で蹴鞠の会を催していた。「アリ・・」「ヤっ・・」「オウ・・」と鞠蹴りの掛け声が庭内にこだまする。「きゃあ~、」「いやっ」とその度に十二単に身をまとった艶やかな女官たちから拍手やら歓声が飛び交う。競技後には宴の席がもうけられた。

 ・・・大納言・飛鳥井雅庸「殿下におかれましては、ますますの御上達振りにて、感服の極みでごじゃりまする。後日、金紗・鳳凰をあしらいました鞠水干(上着)をご献上いたしまする」康道「うむ、それは楽しみなことでごじゃるなあ」良尚法親王「これは、先にしてやられ申しました。はっはっは。ときに二条殿、近くにはおりゐの帝のご機嫌うかがいには、お出向きにならしゃりましたか?」「そのことでごじゃりまする。明正帝への譲位より三年、まだまだ気苦労の多いご様子であらしゃりましたなあ。帝もかの紫衣の紛議やら乳母女ごときの参内やら、関東のなされようをお嘆きになられての譲位であったゆえになあ。いまだ心中いかばかりか・・」飛鳥井「御前の譲位はお灸の治療とお伺いいたしておりましたが、そのようなことでごじゃりましたか」良尚「そのようなことは口実でごじゃりまする。せめてものお救いは女院さま(東福門院和子)のご理解良きことにて、関東もおりゐの帝のまつりごと(院政)を・・・(本文 時代編)

古式ゆかしき 蹴鞠はじめ


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