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2008年08月19日

地蔵盆と六地蔵めぐり

 京の町々では、「地蔵盆」の準備があちこちで見られますね。地蔵菩薩は、辻々に沢山、祀られています。8月22日、23日の両日、町内の地蔵さま近くで集まりが催されます。地蔵菩薩は、子供の無事の成長を守る仏様。「地蔵盆」は、六地蔵信仰に起するといわれております。
 京の六地蔵巡り
 京都では、8月22日、23日の両日、都の出入り口六ヶ所に祀られた地蔵菩薩を巡拝して、罰障消滅、家内安全、無病息災、家運繁栄を祈願する「六地蔵巡り」が行われて来ました。800年続く伝統行事です。

地蔵盆と六地蔵めぐり

 当初は木幡の里、四ノ宮河原、鳥羽の作り道、西七条 、蓮台野、深泥ヶ池、西坂本の7街道に六体の地蔵尊像を安置してあったのだとか。これら寺院に安置された木像地蔵菩薩立像は、平安時代の初め小野篁が一度冥土へ行き、生身の地蔵菩薩を拝して甦った後に、木幡山の一本の桜の大木から六体の地蔵尊像を刻み、木幡の里(大善寺)に祀ったものだそうです。
 都で疫病が流行していた平安後期、保元2年(1157)、後白河天皇の勅命により、平清盛が、この地蔵尊像を都の出入り口に祀るように西光法師に命じ、街道の入口に六角堂を建て、一体づつ分置し「廻り地蔵」と名付けた。その後、庶民に地蔵信仰が広まり、六地蔵巡りの風習が室町時代に始まったとされています。

地蔵盆と六地蔵めぐり

 さて、現在の六地蔵めぐりになったのは、江戸時代初期の寛文5年(1665)頃であるといいいます。
 東海道・四ノ宮の徳林庵(山科地蔵)奈良街道・六地蔵の大善寺(伏見六地蔵)西国街道・上鳥羽の浄禅寺(鳥羽地蔵)丹波街道・桂の地蔵寺(桂地蔵)周山街道・常盤の源光寺(常盤地蔵)若狭街道・鞍馬口の上善寺(鞍馬口地蔵)  
 地蔵巡りによって、六道(地獄、餓鬼、畜生、修羅、人間、天上)に迷い苦しむ全ての人々が救済されるのだとか。
西国(鳥羽)街道には、恋塚浄禅寺としても知られる鳥羽地蔵があります。

地蔵盆と六地蔵めぐり

恋塚は、北面の武士であった遠藤盛遠が、同僚である渡辺佐衛尉源渡の妻である袈裟御前に横恋慕し、自分の想いを遂げようと画策。袈裟御前は悩んだあげく、遠藤に夫を殺すように頼んだ。だが、実際は御前が夫の身代わりとなって首をはねられていたという。後に遠藤は己の非道を恥じ悔やみ、高雄の神護寺で出家して文覚と名乗る。そして彼女の菩提を弔うため、一宇を設け首を埋めた塚をいいます。

地蔵盆と六地蔵めぐり

 丹波(山陰)街道にあるのが、浄土宗久遠山地蔵寺の桂地蔵。本尊の地蔵尊は、平安時代の初期に参議・小野篁が一木より刻んだ六体の地蔵菩薩の一つと伝わります。



   

     







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Posted by 篠田ほつう at 11:22│Comments(0)京の街角散策
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